『直木賞』2021年受賞者作品のご紹介!『直木賞』の正式名称は!?

こんにちは!

今回は数多くある文学賞の中でも『直木賞』について書いていきたいと思います。

突然ですが、あなたは直木賞という文学賞をご存じですか?

実はこの賞、正式名称ではないんです!

私自身、書きながら初めて知りました。「えっそうなの…!」と驚いた方は少なくないと思います。

そこで、今回は『直木賞』の正式名称や由来などはどのようなものがあるのか、

2021年の受賞作品は何だったのかについてご紹介していきたいと思います。

目次

『直木賞』の正式名称

多くの方がご存じであろう有名な文学賞である『直木賞』、実は正式名称が『直木三十五賞』です。

大衆小説の中でも最も優秀な作品に贈られる賞が、この『直木三十五賞』になります。

受賞作品が発表されるのは毎年7月と1月の年に2回です。

本好きには外せないビックイベンドになっていますよね!

ところで、なぜこのような名称になっているのでしょうか。そこには、しっかりとした由来があるんです。

『直木三十五賞』の由来

この賞の由来は、明治時代から昭和時代初期に活躍した小説家、『植村宗一』(うえむらそういち)が関係しています。

  • 本名 植村宗一
  • ペンネーム 直木三十五
  • 1891年に生まれ
  • 1934年生涯を終える
  • 出身地 大阪

当時、植村宗一は小説家としていくつもの作品を執筆していました。他にも、映画監督なども務めており、幅広く活躍していた人物です。

その植村宗一が活動していく中で使っていたペンネームが『直木三十五』なんです。

それがそのまま使われ続け『直木三十五賞』と現代に受け継がれています。

ちなみに、直木賞の『直木』は苗字である『植』を『木』と『直』に分解して付けられました。

『三十五』は年齢を表しています。

歳を重ねるごとにペンネームを毎回変えていましたが、あまりのペンネーム変更の多さから、言い間違える人が続出したため、三十五で定着したのだそうです。

このような背景から、直木三十五は遊び心溢れる作家だったことが分かります。

2021年1月20発表 『直木賞』受賞作品

先日、第164回直木賞受賞作品が発表されました。

受賞した方は西條奈加さんの『心淋(うらさび)し川』という作品です。

6つの短編が収められているこの作品は、江戸の澱んだ川沿いでひっそりと過ごしている人々の物語が描かれています。

決して裕福ではないが、それぞれが不安や悩みや過去の過ちなどを抱えていながらも、懸命に人として生きようとする姿が描かれており、

お互いが助け合い、優しく温かい人間味を感じることが出来ます。

『直木賞』受賞した西條奈加さんはどんな人?

今回直木賞を受賞した西條奈加さんについて簡単にまとめてみました。

  • 西條奈加
  • 56歳
  • 北海道池田町出身
  • 音更下音更小→下音更中→帯人三条高校→東京英語専門学校卒
  • 『金春屋ゴメス』『涅槃の雪』『まるまるの毬』など過去にも多くの文学賞受賞
  • 時代小説を得意としている

西條さんは北海道の高校を卒業後、東京の英語専門学校を卒業していました。

その後は、数々の文学賞を受賞しながら実績を積み、今回の直木受賞に至ったようです。

西條さんは小さい頃からアニメが好きで、週に10本以上は見ているそうです。

小学校の頃から『作家』に興味があり、卒業文集には「作家になる」と書いているほどでした。

30歳前後では、働きながら小説を書き初め、自分で読んでみると結構文章が下手だったそうです。

そこからあまり積極的に文章は書かなくなったそうですが、アイデアやいい考えが浮かんだ時はメモに書き残すよう習慣にしていたんだとか。

そのような小さな積み重ねがあったからこそ、今回の受賞につながったのでしょうね!

まとめ

  • 『直木賞』の正式名称は『直木三十五賞』
  • 『直木三十五賞』の由来は『植村宗一』のペンネームが関係
  • 2021年1月は西條奈加『心淋(うらさび)し川』が受賞
  • 西條奈加さんは北海道出身で時代小説が得意

 

古くから受け継がれている『直木賞』ですが、歴史を見ていくと面白い過去があるものです。

世間一般に知られているであろう直木賞は実は正式名称ではないということを筆者である私も初めて知りました。

そして、その由来もしっかりとあることがまた驚きです。

今の時代に『直木三十五』が実在するなら一度会ってみたいと、書きながら考えてしまいました。(当然そんなことはできませんが…)

そのような、時代を超えて受け継がれている直木賞の歴史を紐解いていくと、また違った見方をすることができます。

これを機に本好きの方のみならず、直木賞を受賞した西條奈加さんの作品を手に取って読んでみてはいかがでしょうか?