生活

時候の挨拶【8月上旬・中旬・下旬】親族・友人に使いたい文章スキル

SNSが充実している今、日常的に時候の挨拶を書く機会はすっかり減りました。

もし、美しい文章で、手紙をスラスラ書けたならどうでしょうか?
もし、季節を感じられる特別な手紙をもらえたら、次が楽しみになりませんか?

季節ごとの挨拶があるだけで、季節限定の特別感が生まれ、手紙も生きてきます。

時候の挨拶とは、そんな不思議な力を持っているのです。

いきなり、季節の変化を感じ取り、自分の言葉にすることはできなくても、「時候の挨拶」という魔法の言葉を使えるようになれば、たとえ文章を書くのが苦手でも風流人になれます。

今回は、すぐに使える「時候の挨拶文」の使い方とコツをお伝えします‼︎

目次

そもそもどうやって使うの?

目にすることも少なくなってきた時候の挨拶文ですが、「実は使い方すら分からない」なんて方も多いのではないでしょうか。

時候の挨拶は、“拝啓”の後に続く最初の書き出し」と、“敬具”の直前の結び」をセットにして使います。

また、どんな内容の手紙を送りたいのか(ビジネスかプライベートどちらで使いたいのか、一斉報告なのか連絡なのかなど)によって使う言葉が変わります。

今回は、近しい親族や友人に送りたい場合の書き方を紹介したいと思います。

どんなときに送る?

一番身近なタイミングは、お盆にお歳暮を送るときです。
そんなときに手紙を一つ添えられると、丁寧な人だという印象になります。

他には・・・

  • お礼をしたいとき
  • 疎遠になって、普段会わない人に送りたいとき
  • 離れて暮らしている家族と連絡をするとき

以上が、タイミングとして挙げられます。

決まったタイミングはないので、もしいざというときに不安な方は普段から練習して、仲の良い人に送るのも良いでしょう。もらった人はいつでも嬉しいものですよ♪

どうやって書くの?

書き出しには、「大変暑くなってきましたが、私は夏風邪もなく元気です。
結びには、「どうか熱中症などで体調を崩さずに元気でいてくださいね。

という趣旨で書きます。

季節の変化に合わせて、相手の健康を気遣った言葉を使うのが一般的なパターンです。

「書き出し」の例文とコツ

時候の挨拶は、上旬・中旬・下旬で異なります。

なぜなら、1ヶ月でも季節の雰囲気は少しずつ変わるからです。
四季のはっきりした日本にいるからこそ感じられる些細な変化。

季節の変化に気がついて、言葉に表すことができる人は、間違いなく感性豊かで風流な人と言えるのではないでしょうか。

そんな季節の変化を表すポイントとなるのは「季語」です。

ねぶた、花火、線香花火、蜩(ひぐらし)、法師蝉(つくつくぼうし)、残暑、猛暑、夕立、高校野球、お盆、朝顔、小豆、大豆、西瓜、桃、芭蕉 など。

これらを用いて文章を仕上げてみましょう。

【上旬】8月1日〜7日頃

  • 納涼花火大会の季節となりました。遠く聞こえる花火の音が夏を感じさせます。
  • 賑やかなの合唱が夏を感じさせる今日この頃。お変わりなくお過ごしでしょうか。
  • 冷やしたスイカにかぶりつくのが楽しみな季節となりました。

このように本格的な夏を迎えたと感じるものを季語にすると良いですね♪

「夏が楽しみだ」というニュアンスの文だと、共感を得やすいと思います。

【中旬】8月8日〜22日頃

  • お盆休みを故郷で迎えるのが楽しみなころとなりました。
  • たえがたい夏の日差しの中でも、向日葵が空を仰いでいます。
  • 今年もまた盆踊りの季節となりましたが、体調は崩されていませんか。

8月中旬は誰もが暑さの厳しい時期だと感じているので、真夏を連想させる言葉がふさわしいですね。また、世間はお盆休みに入るので、イベントごとを加えるのもひとつです。

「真夏で、すごく暑いけど頑張ろう」「暑いけど大丈夫?」という内容だと相手も励まされますね。

【下旬】8月23日〜末日

  • 晩夏の折、お健やかにお過ごしのことと存じます。体調はいかがでしょうか。
  • 夕暮れ前の風の涼しさに、夏の暑さも峠を越したと感じられました。
  • 虫の音に耳を澄まし、去りゆく夏に想いをはせる今日この頃です。

今では8月下旬もまだまだ暑いのですが、夏は終わりに向かっています。

暦上の季節感で押し出すならば、季語は秋めいたものになりますが、それが似合わないくらいの気候や暑さなら、「残暑」という言葉がぴったりでしょう。

「やっと夏が終わったね」「暑かった夏だけど終わるとちょっぴり寂しい」という感情が伝わる文章だと◎。

書き出しはOK‼︎「結び」はどうかけば良い?

結びの言葉は、書き出しほど難しくないので安心してください。

結びの言葉もいくつかポイントを押さえておきましょう。

書き出しで使ったものは使わない

書き出しの時に使った季語や内容は使いません。
同じことを二度言ったことになり不自然なためです。

手紙の始まりに、「今年は残暑が〜」と話した後、最後にも「今年の残暑は〜」と話すのは変ですよね。

結びの言葉は、年中使えるものもある

季節ごとの結びの言葉、例えば8月だと・・・

  • 当分はきびしい残暑が続きそうですので、どうかお体を大切になさってください。
  • 夏の疲れが出やすい頃です。健康にはくれぐれもご留意ください。
  • 残り少ない夏休みを、ご家族の皆様おそろいで、存分にお楽しみください。

このようになります。

もし、自信がない・書き出しと重複してしまうかもという方は、年中使えるものを使っても大丈夫です。

合わせて、書き出しが「お体はいかがですか」という挨拶文のときに、結びを「お体にお気をつけください」にすると重複してしまうので注意しましょう。

「ますますのご多幸をお祈りいたします」や「次に会える日を心待ちにしております」という内容がふさわしいですね。

健康や幸せを願った文を使う

普段、久々に誰かと会話するとき同様ですが・・・

最初は「最近暑いね。調子はどう?」といった季節や天気などの何気ない話で始まり、お別れの時は「じゃあ、〇〇も頑張ってね」で終わりますよね。

私たちが自然に会話の中でやっている流れを、同じように手紙でもするだけです。

また、相手の健康や幸せを願った言葉は締まりも良いものです(^^)

まとめ

挨拶文は、テンプレートや例文を真似すれば簡単に書くことができます。

しかし、いろんなサイトや本、手紙などを何度も見て、挨拶文の形に慣れていくことで、きちんと身についていきます。

今、調べて考えているこの行動こそが、文章力UPに繋がっています。

今回のポイントとしては

  • 時候の挨拶には「書き出し」と「結び」の言葉がある
  • 「書き出し」には季語を含め、「結び」には相手の健康や幸せを願う言葉を使う

精一杯悩んで書いてみる方が、自分らしく、気持ちのこもった手紙になるでしょう。

相手への言葉のプレゼントだと思って、じっくり考えてみましょう。