音楽

クラシックで宇宙を描写した有名な音楽は?魅力あふれる作品を大公開!

クラシック音楽は、音楽で様々な風景を描写したものがあります。例えば森だったり、海、動物など…。

そして今回紹介したいのは「宇宙」を描写した音楽!

宇宙まで描写の対象にしてしまうなんて、なかなかスケールが大きいですよね!そして宇宙を音楽で表現するとどのような感じになるのか、気になりませんか?

宇宙はまだまだ謎に包まれた空間です。その未知なる領域に踏み込んでいった作品はどれも魅力に満ち溢れています。

ということで、今回は「宇宙」をキーワードにクラシック音楽を紹介してまいりたいと思います。

 

目次

ホルスト:組曲「惑星」

「宇宙」といったらこの曲を外すわけにはいきません…!最も有名な宇宙を描写したクラシック音楽と言っても過言ではありません。

ホルストの「惑星」は7つの曲から構成される組曲となっています。そして一つ一つの曲には惑星の名前が付けられています。

  • 火星、戦争をもたらす者
  • 金星、平和をもたらす者
  • 水星、翼のある使者
  • 木星、快楽をもたらす者
  • 土星、老いをもたらす者
  • 天王星、魔術師
  • 海王星、神秘主義者

全曲聴くと50分を超える大作ですが、それぞれ個性豊かな表情をもっているため、飽きることなく聴くことができる作品です!

例えば「火星、戦争をもたらす者」はとても勇ましい曲で、「スター・ウォーズ」にでも登場しそうな雰囲気があります(笑)

また「土星、老いをもたらす者」は対照的にとても静かな曲調で、今にも灯されていた火が立ち消えてしまいそうな、はかない雰囲気があります。しかし、はかないだけではなく、長い人生経験で培った威厳のある一面も垣間見せるのです。

そんな個性豊かな曲のなかでも最も有名なのが「木星、快楽をもたらす者」です。歌手の平原綾香さんが歌う「ジュピター」でこの曲のことを知ったという方も多いのではないでしょうか?平原綾香さんの「ジュピター」は、「木星、快楽をもたらす者」のメロディーの一部に日本語の歌詞をつけて編曲したものです。

木星と言えば、私たちの住む地球のある太陽系の中で最も大きい惑星です。そしてやはり「木星、快楽をもたらす者」もとてもスケールが大きく壮大な雰囲気を持つ曲です。組曲「惑星」を全部聴くのは大変そう、という方はまずこの木星だけでも十分に楽しめます!

 

組曲「惑星」に追加された曲

ホルストの惑星が作曲されたのは1916年です。その当時はまだ冥王星が発見されていませんでした。その後1930年から2006年までの76年間、冥王星は太陽系の9番目の惑星として認知されるようになります。

この冥王星が惑星として認められていた期間に、冥王星を組曲に追加しようという試みがありました。その試みの中で最も有名なものが、コリン・マシューズが作曲した「冥王星、再生する者」です。これは「海王星、神秘主義者」から繋げて演奏できるように作曲されたもので、ホルストの故郷であるイギリスでは好んで演奏されています。

その他にも、以下のような曲が惑星に追加する曲として作曲されました。

  • カイヤ・サーリアホ:『小惑星4179:トータティス』
  • マティアス・ピンチャー:『オシリスに向かって』
  • マーク=アンソニー・タネジ:『ケレス』
  • ブレット・ディーン:『コマロフの墜落』

どれも宇宙を舞台とした作品です。「冥王星、再生する者」を含めた上述の5曲は、サイモン・ラトルが指揮するベルリンフィルハーモニー管弦楽団の演奏でホルストの組曲「惑星」とともに1枚のCDに収められました。このCDが発売されたのは、なんと冥王星が惑星から除外されることとなった日の前日です。一躍話題となり、5日間で1万枚の在庫がなくなったそうです…!気になる方は是非聞いてみて下さい!

 

ヤニス・クセナキス:プレイアデス

最後にもう1曲、宇宙を描写した作品を紹介したいと思います。ヤニス・クセナキス作曲のプレイアデスです。

作曲者であるクセナキスは作曲家でありながら建築家でもあるという異例の経歴の持ち主!20世紀において数学の手法を用いて革新的な作曲を行います。

「プレイアデス」は打楽器奏者6人で演奏される作品で、プレイアデス星団が曲名の由来の一つとなっています。目の前にいっぱいに星が散らばっている様を打楽器を使って見事に表現しています。

宇宙の内包するエネルギーや、無秩序に広がる星々の様子を音楽でこのように再現できるとは、まさに驚きの連続です…!

一度聴いてみる価値ありです!

 

まとめ

今回は宇宙を描写したクラシック音楽を紹介しました!紹介した曲をまとめます。

  • グスターヴ・ホルスト:組曲『惑星』
  • コリン・マシューズ:「冥王星、再生する者」
  • カイヤ・サーリアホ:『小惑星4179:トータティス』
  • マティアス・ピンチャー:『オシリスに向かって』
  • マーク=アンソニー・タネジ:『ケレス』
  • ブレット・ディーン:『コマロフの墜落』
  • ヤニス・クセナキス:『プレイアデス』

どの曲も宇宙の神秘や壮大さを感じられるものばかりです!夏の夜空を見上げながら聴いてみるのも一興かもしれません…!

また、クラシック作品には海をイメージにしたものもあります。そちらを紹介した記事もあるので、あわせて聴いてみると夏気分をさらに味わえること間違いなしです!

クラシック音楽で海をイメージした名曲は?おすすめの曲3選!いよいよ夏本番ですね! 夏と言えば海…!!ですが今年はなかなか海水浴には出かけにくいですよね…。 「せっかくの夏なのに残念…...