あなたはクラシック音楽は好きですか?
「クラシック音楽ってなんだか難しそう…。」
「堅いイメージがあって、とっつきにくいんだよね。」
このように思っている方も多いのではないでしょうか?確かにクラシック音楽はとても長い作品もありますし、ある程度知識がないとどうやって楽しむか分からない面もあると思います。
そんなあなたにおすすめなのが「のだめカンタービレ」!
「のだめカンタービレ」はクラシック音楽を題材としたマンガですが、クラシック好きのみならず、多くの人に愛されました。マンガの反響がとてもよかったので、アニメやドラマ、映画としても放映されました!
「マンガは音が流れないのに、音楽を題材として面白いの?」と思うかもしれませんが、私も時間を忘れて読みふけっていたのを思い出します(笑)
ということで、今回はこれからクラシック音楽を聴いてみたいと思う方に「のだめカンタービレ」の魅力を紹介していきます!そして、作中に出てくる曲の中からおすすめの名曲も紹介したいと思います!
目次
「のだめカンタービレ」ってどんな作品?
「のだめカンタービレ」は2001年から連載が開始されたマンガであり、作者は二ノ宮知子さんです。単行本は全25巻からなり、累計の発行部数は3300万冊を超えました。
物語は桃ケ丘音楽大学から始まります。そこに通う学生の中に、千秋真一と野田恵という対照的な性格の男女がいます。
- 千秋真一
千秋真一は指揮者を目指し勉強しています。天才的な音楽の能力を持ちながらも飛行機が怖くて海外に留学出来ずにくすぶっており、しょうがなく日本の音楽大学でピアノ科に所属しています。
- 野田恵(のだめ)
対する野田恵、通称「のだめ」は感性でピアノを弾きこなすタイプです。努力することが嫌いで、練習もそっちのけでアニメにはまってしまうような女性です…。
この二人を軸に物語は展開していきますが、ほかにも個性豊かな登場人物が多数登場し、ドタバタの学園生活を送りながら、二人は成長していきます。クラシック音楽という真面目な題材を扱いながらも、思わず吹き出してしまうようなコミカルなタッチが多用され、読んでいるとアッという間に時間が過ぎてしまいます(笑)
個人的にこの作品のすごいと思うところは、クラシック初心者にも、クラシックの専門家にも受けているというところです。なかなか初心者と玄人の方両方に楽しんでもらうことって難しいですよね…。ですがこの作品はそれを見事に成し遂げてしまっているのです。
それを可能にしたのは、作者の努力があったのだと思います。「のだめカンタービレ」の作者である二宮知子さんは、初めは楽譜すら読めないまったくの音楽素人でした。ですが、マンガに人気が出て連載が長期化してくると、積極的に音大生やプロの演奏家にも取材を行ったようです。
なのでプロの音楽家から見ても、実際に起こりうるようなトラブルなどが面白可笑しく描かれており、マンガの内容に共感できるようです!
もちろんクラシック音楽に触れるのが初めてという方も、楽しんで読むことができますよ!
「のだめカンタービレ」に登場!おすすめ曲5選
では、「のだめカンタービレ」に登場する数多くのクラシックの名曲の中から、私が個人的に好きな作品を5つ紹介します!
ヴェートーベン:ピアノソナタ第8番『悲愴』第2楽章
これはのだめと千秋が出会うきかっかけとなった作品です。
とてもメロディーが甘美で美しいピアノ曲です。
のだめが弾くこの曲はでたらめで、千秋は「悲惨」と名付けていました…(笑)個人的にはどういう風に弾いていたのか気になります…。
ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」より第3楽章
この曲はとても弾くのが難しいピアノの難曲です!マンガの中でも国際コンクールの課題として取り上げられています。
まるでおもちゃ箱をひっくり返したかのような賑わいのある曲で、聴いているとワクワクしてきます。
のだめはコンクールの本番中にパニックになっていまい、途中でなぜかNHKの「きょうの料理」のBGMを弾いてしまいます(笑)
デュカス:魔法使いの弟子
こんどはオーケストラの作品です。
「魔法使いの弟子」はディズニーのアニメーションである「ファンタジア」のBGMとして使われたことでも知られています。魔法使いの弟子であるミッキーが、魔法使いの帽子をかぶって魔法で箒を操って掃除を楽しようとする話です。結局魔法がかかった箒が暴走してしまい、大惨事を招いてしまいます…。
「のだめカンタービレ」では、千秋がルー・マルレ・オーケストラとともに演奏するのですが、オーケストラのレベルが低く大苦戦を強いられます。
のだめ曰く、千秋の指揮をしている姿が、箒の暴走を食い止めようと必死になっているミッキーのように見えたようです(笑)
チャイコフスキー:序曲「1812年」
これは原作であるマンガの「のだめカンタービレ」には登場していないのですが、映画版の「のだめカンタービレ 最終楽章」で取り上げられました。
こちらもオーケストラの曲で、とても勇ましい曲です。
そしてこの曲ではとても珍しい音が音楽の中に登場します。それは、なんと「大砲の音」です…!!実際の演奏会では大太鼓の音で代用されることが多いのですが、野外で演奏するときに実際の大砲を用いることもあるようです。
陸上自衛隊が演奏した際に、使用した大砲の音の威力があまりにも凄まじすぎて、失敗に終わったという逸話も…。
ジョリヴェ:打楽器とオーケストラのための協奏曲
この曲は他のクラシック作品に比べると有名ではありませんが、私の個人的趣味ということで紹介します(笑)
オーケストラを伴奏とした協奏曲なのですが、ソロを務めるのはなんと打楽器なのです!打楽器がソロを演奏する協奏曲はなかなか珍しいです。
特に4楽章が聴いていて楽しいです!ドラムセットのようにたくさんの太鼓を並べて叩くのですが、「本当に一人で演奏しているの?」と思ってしまうほど…。
マンガではアフロ頭でゲイという、強烈な個性の持ち主である打楽器奏者の真澄が演奏しています。本番当日にピアノで伴奏する予定だった人にドタキャンされ、代わりに千秋がピンチヒッターを務めることとなります。この曲をすぐに弾けるなんて、どんだけ天才なんだ(笑)
まとめ
「のだめカンタービレ」は、クラシック音楽をあまり知らないという人でも十分に楽しめ、クラシックの世界への入り口としてとてもおすすめです!
マンガのみならず、ドラマや映画もとても面白かったので、気になる方は是非チェックしてみて下さい!
最後に今回紹介した曲のおさらいをしたいと思います。
- ヴェートーベン:ピアノソナタ第8番『悲愴』第2楽章
- ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」より3楽章
- デュカス:魔法使いの弟子
- チャイコフスキー:序曲「1812年」
- ジョリヴェ:打楽器とオーケストラのための協奏曲
この他にもクラシック音楽には楽しい曲がたくさん!もっと知りたいという方はこちらの記事も参考にしてみて下さい!