17日(金)の18時から安倍総理大臣が会見を行いました。
そこで発表されたのは、国民一人当たり一律10万円給付を実施するというものです。
さらに20日(月)の発表で詳細が明らかとなりました。
現在、様々な政策や対策が発表されており、頭の中がこんがらがってしまっている人のために今回の発表についてまとめてみました。
目次
10万円給付の対象者は?
今回10万円給付の対象とされるのは、国籍を問わず今月27日時点の住民基本台帳に記載されているすべての人です。
具体的には、国内に住む日本人と3か月を超える在留資格などを持ち住民票を届け出ている外国人が対象となるようです。また、全国民に一律という発表なので大人でも子供でも1人につき10万円となります。子供の数や家庭状況によってもらえる額は少し変わってきます。
子供達はもちろん夫も在宅勤務となり、いつもより生活費がかかる家庭も多くなっています。そのうえ収入面が不安定になってしまった家庭にとって、1人あたり10万円の給付は助かりますよね!
10万円給付はいつ、どうやって?
申請の受け付けを開始する日は各市区町村が決めることになっていて、申請期限は、受け付け開始から3か月以内とするということです。
支給の開始日も各市区町村が決めることになっていますが、総務省は、早いところでは来月中に開始できるのではという見解を示しています。
申請手続きについては、住民票がある市区町村から送られてくる申請書に世帯主が本人名義の金融機関の口座番号などを記入し、口座を確認できる書類と本人確認の書類のコピーを一緒に返送すれば、家族分の給付金がまとめて振り込まれる仕組みです。オンラインでの申請もマイナンバーカードを持っている人は可能だということです。
つまり申請書に書いた分だけ支給されるので、世帯のなかで給付金の受け取りを希望しない人がいる場合は、申請書の記載欄に記入すれば、その人の分は支給されないという仕組みとなっています。
高市総務大臣は、20日夕方、記者会見で、現金10万円の一律給付について「迅速に現金が行き渡ること、感染拡大防止のため申請から入金まで、すべての手続きを非接触型で行うこと、市区町村の事務負担の可能な限りの軽減を行うことを重視した」と述べています。
現金10万円の一律給付は、おそらくまだ外出自粛要請の出ている時期に手続きをする人が多いと思うのでこのような方法での申請は安心ですよね♪
過去に同じような例はあった?
まず現在の経済状況から考えると、リーマン・ショックの例がわかりやすいかと思います。
リーマン・ショックが起きた2009年には「定額給付金」として1人あたり1万2000円が給付されました。ただ少し違うのが、18歳以下及び65歳以上には2万円と言う、年齢によって給付額に差があったことです。
その際は、基準日が設けられ対象者は”住民基本台帳か外国人登録原票に記録されている”事が条件とされました。
今回のコロナに対する給付、そもそも最初は「収入が一定の指標より減少した世帯に一律30万円給付」と言う案でしたが、「対象者が分かりにくい」「本当に生活が厳しくなっている家庭に行き渡るとは限らないのでは?」と言う声がたくさん上がりました。”世帯”から”個人”への給付に変更した事で、自分は対象者なのかどうかという分かりにくさは解消されたように思います。
あとは家族のなかで誰が給付の対象となるのか、それによって各家庭いくら給付されるのかが変わります。しっかり、自分の家庭はどうなのか下調べをしておくと不安のない申請手続きができると思いますよ!
赤ちゃんはどうなるの?基準日は?
全国民に一律という発表ですから、もちろん赤ちゃんも含まれます。ただ給付の前後に生まれる赤ちゃんは少しややこしいかもしれませんね。
先述しているとおり、今回の給付には基準日というものが設定されています。
10万円の給付の基準日は4月27日です。
リーマン・ショックの例から見てみると、その際の基準日(同年2月1日)では、当日に生まれた赤ちゃんも給付の対象とされています。
なので、おそらく給付施行の時期を考えても6月以降生まれの赤ちゃんは残念ながら対象とはならないでしょう。より詳しいことは今後発表されていくと思います!
リーマン・ショック時は?
リーマン・ショックの時はこのような流れで給付が施行されました。
発表 /2008年10月30日
基準日 /2009年2月1日
定額給付施行 /2009年3月4日
これを見ると、定額給付が発表されてから給付施行まで4ヶ月以上もかかった事がわかりますね。公明党・斉藤鉄夫幹事長の「スピード感をもって」と言うのはこの部分に対しての発言だと言えるでしょう!
リーマン・ショックの際、基準日の設定に関してはこのような事をポイントとしたそうです。
- 基準日と給付日の間をできるだけ短く
- 住民基本台帳・外国人登録原票への記録の適正化のための時間は確保
- 年度内の給付開始を目指す
- できる限り遅い時期
つまり、基準日は給付日の約1ヶ月前だった事が分かります。
今回、早ければ5月下旬に給付を開始したいと言う考えがある事からも、基準日が4月下旬となった事は前回のリーマン・ショックの際と同じ流れとなりました。
ただ、総務省ホームページには、このような注記があります。上記は現時点における検討状況をお示ししたものであり、今後の検討によって変更もありえます。内容が固まり次第、追加してまいります。
この事からも、今後これから生まれてくる赤ちゃんや高齢者に関しては何かしら変更や追加の条件がある可能性も捨てきれません!
前回の発表にあった30万給付は?
結論から言うと、30万給付の話は無くなりました。
所得制限があった30万給付は申請や基準が難しく混乱する人が多かったようです。
菅官房長官は20日午前の記者会見で「補正予算案の変更は、緊急事態宣言によって、全国民に外出自粛などのさまざまな負担をお願いする事態となる中で、簡素な仕組みで迅速かつ的確に支援を行うために、対象世帯を限定した1世帯30万円の給付に代わり、対象を全国民に拡大して1人10万円の給付を行うこととしたものだ。変更点は丁寧に説明したい」と述べています。
30万円の給付の維持を求める声もあるようですが現実的には10万円の給付をするなら難しい気がしますよね。
まとめ
いかがでしたか?
外出自粛要請の終わりが見えない中で、お金の不安は日に日に増している家庭も少なくないのではないでしょうか?
すでに日本でもかなりの広範囲で影響を及ぼしている新型コロナウイルス。経済的な損失はもちろんですが、精神的なストレスのダメージも段々と我々を蝕んできていますよね。
コロナの感染拡大は分け隔てなく、すべての人々の心身にダメージを与えて来ています。
そんな人々の生活や消費に充てるべくして給付されるのであれば、年齢関係なく国民全員が対象となる事が望ましいと考える人が多いのも分かりますね。
10万円×家族の人数分が給付金と決まった事で、総務省が施策の目的としている「簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行う」がかなえられる事となりそうですね♪
また、妊婦さんの心身への負担も大きくなっていることと思います。
ただでさえ不安も大きい出産前にコロナの不安、さらに収入への影響、赤ちゃんへの出費などなど…この基準日の1日に不満を感じてしまう人も出てくるかもしれません。落ち着いて、確かな情報を常に手に入れておくと少しは不安が解消されるかもしれませんよ♪
ニュースや財務省のホームページなどでリアルタイムで 見ておくと良いと思います。
暗いニュースが続きますが一刻も早く普通の生活に戻ることができるよう、皆で手を取り合って現状を耐え抜きましょう!