「チョコレートドーナツ」という映画をご存じでしょうか。
最近日本で舞台化されたので、題名を聞いたことがあるという方も多いのでは?
「チョコレートドーナツ」というシンプルな題名からだとドーナツについての映画なのかな?と思うくらいで、どんな作品なのか想像しづらいですよね。
公開当時私も劇場に観に行った、心にずっと残っている作品です。
ストーリーやキャスト、実話の映画なのかをご紹介します!
目次
「チョコレートドーナツ」はどんな映画?
2012年のアメリカの映画で、実話を元に作ったお話となります。
アメリカの映画祭で上映され高い評価を得て、各地で観客賞を総受賞した作品です!
日本語版のキャッチコピーは「僕たちは忘れない。ぽっかりと空いた心の穴が愛で満たされた日々―。」
日本での公開は最初1館のみの上映でしたが、人気が出てきたことにより段々と上映館が増えていきました。
そしてなんと最終的には100館を超える劇場にて上映され、異例の大ヒットとなりました!
また2020年には日本で東山紀之さん、谷原章介さんなど出演での舞台化がされました。
ストーリー
舞台は1970年代のカリフォルニア。
ルディは歌手になることを夢見ながら、ショーパブの男性ダンサーとして働いている。家賃を払えないくらいお金が無いその日暮しの日々。
弁護士のポールはゲイであることを隠している。
ルディのお店にお客としてポールが来たことにより2人は出会い、付き合うことに。
ある日ルディは、アパートの隣の部屋に住むダウン症の少年マルコが隔離施設に預けられてしまうことを知る。マルコの母親はドラッグの所持で逮捕されたのだった。
ルディはマルコを引き取ることに決め、ポールと共に3人で暮らしていく。
家族のように仲良く幸せに暮らす3人だが、ゲイカップルが他人の子と暮らすということに世間の目は冷たく、やがて裁判沙汰になってしまう。
3人での幸せな暮らしを続けていくために弁護士を雇い、頑張ることを決めたルディとポールだが…。
「チョコレートドーナツ」の原題はAny Day Now(いつの日か)。
お話の中にチョコレートドーナツが出てくるのですが、中々大胆に変えた邦題ですよね。 「チョコレートドーナツ」という邦題、私はとても好きです!
「チョコレートドーナツ」のキャスト
演技派がそろった「チョコレートドーナツ」のキャストをご紹介します!
アラン・カミング(ルディ・ドナテロ役)
明るいルディを演じるのはアラン・カミング。
スコットランド出身の俳優さんで、映画以外にも舞台、また映画監督・脚本家・執筆家としても活躍されている方です。
舞台「キャバレー」ではトニー賞を始め、数々の賞を受賞されています。
映画の主な出演作は「007 ゴールデンアイ」「X-MEN2」 「マスク2」 など。
素晴らしい歌唱シーンがとても印象的でした。
ギャレット・ディラハント(ポール・フラガー役)
真面目なポールを演じるのはギャレット・ディラハント。
カリフォルニア州出身の俳優さんで、舞台やテレビシリーズでも活躍されている方です。主な出演作は「ザ・ロード」「LOOPER/ルーパー」「それでも夜は明ける」など。
アイザック・レイヴァ(マルコ・ディレオン役)
心優しいダウン症の少年を演じるのはアイザック・レイヴァ。
実際にダウン症であるアイザックは「チョコレートドーナツ」がデビュー作です!
中学生の頃から俳優になることを夢見たアイザックは、学校で数多くの舞台に出演していたそうです。
今作がデビュー作とは思えない見事な演技です!
「チョコレートドーナツ」は実話?
「チョコレートドーナツ」は実話を元にした映画であり、実話ではありません。
1970年代のアメリカ・ブルックリンで実際にあった出来事を元に作られたお話です。
脚本家のジョージ・アーサー・ブルームが、「障がいを持ち、母親に育児放棄された子どもを引き取り、家族のように過ごすゲイの話」を聞き、その話を元にシナリオ化したそうです。
アーサーは彼がその子供を養子にしようとしたらどうなるかを考え、ゲイの男性が少年を養子にしようとした時に直面するであろう問題を調べ、その数ヵ月後に脚本が完成したそうです。
そしてトラヴィス・ファイン監督がそのシナリオを読み胸を打たれ、映画を作るまでに至りました。
映画で3人が直面する様々な出来事は確かに実際に起こり得そうなことで、見ていてとても心が痛みます。
ルディとポールとマルコは実際にはいないけれど、でも同じようなことを経験した人はいただろうし、今現在もいるだろうし、これから先もいるかもしれないと思う程にリアルさがありました。
まとめ
- 「チョコレートドーナツ」は2012年のアメリカ映画。アメリカでも日本でもヒットした作品
- キャストはトニー賞受賞をしたこともあるアラン・カミングを始め、演技派ばかり!
- 「チョコレートドーナツ」は実話ではなく、実話を元にした物語
「チョコレートドーナツ」を観て劇場を後にしてからは、映画の様々な場面が頭に浮かんできました。
幸せな気持ちも悲しい気持ちも抱く、心が大きく揺さぶられる作品です。
けれど、決して悲しいだけの作品でありません。
何年経っても大事な思い出の一つとなるような物語を、あなたも是非ご覧ください!