とうとう始まりましたね、東京オリンピック2020!熱い戦いで、テレビから目が離せない!そんな方もいるのではないでしょうか。もしかして、それはあなたですか?
そこまでオリンピックに情熱を傾けるあなたなら、メールや手紙の挨拶にもオリンピックの話を入れたいですよね!でも、それってNGなんじゃないの?そんな声も聞こえてきます。
ではオリンピックと時候の挨拶について、わたしと一緒に調べてみましょう!
目次
手紙のマナー、「時候の挨拶」
そもそも、時候の挨拶とは何なのでしょうか。
辞書的な定義から見ていきましょう。
じ‐こう【時候】 の解説
四季折々の気候。その時々の陽気。「時候のあいさつ」
類語として「候」、関連語として「砌(みぎり)」も同時に掲載されていました。
時候の挨拶と言えば、「○○の候」や、「○○のみぎり」という言い回しもご存じですよね。
それでは、どんなパターンがあるのでしょうか。
時候の挨拶 代表的な例
では、時候の挨拶の代表例を見ていきましょう。時期はこの暑い暑い8月で。
- 盛夏の候、貴社ますますご繁栄のことと心からお喜び申し上げます。
- 大暑の候、ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。
平素は一方ならぬご厚誼を賜り深謝申し上げます。 - 盛暑の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、心から感謝いたしております。
このようなパターンは、漢語調と呼ばれます。「候」を「みぎり」に変えても大丈夫。この場合、「盛夏」などは「二十四節気」で分類された表現です。
二十四節気とは1年を春・夏・秋・冬の4つに分け、さらにそれぞれを6つに分け、合計24にしたものです。
どちらかというと機械的にカレンダーに当てはめて使います。そのため、体感とのずれが生じることもしばしば。
特に8月はその傾向が強く、8月8日が立秋、すなわち秋の始まりとされています。
でも、実際には8月8日なんてまだまだ暑い盛りですよね。そこで、「暦の上では立秋となりますが、未だ暑さは衰えず」などという表現を使います。
”オリンピック”は使える?→使えます!
では本題の、「オリンピックは使えるのか?」という疑問。
結論から言いますと、OK!です!
もちろん、親しき中にも礼儀あり。変化球な使い方なので、むやみやたらに使用しない方がよいですね。
先ほど用いた「漢語調」の使用が求められる場面では、使わない方が無難です。漢語調のときは格調高さや格式ばったもの言いが好まれる時。文章が軽くなった、と思われることは避けた方がベターです。
どんなときならオリンピックを時候の挨拶にできる?
では、オリンピックを挨拶分で使用するにはどんな状況でしょうか。
大前提として、口語調の時候の挨拶が許されるとき、ですね。
先ほど、「○○の候は漢語調」、とお伝えしました。その対になる概念が口語調です。
口語調では○○の候、○○のみぎりを使いません。二十四節気を用いない、と言い換えても良いでしょう。
例えば、
- 今年の夏もようやく盛りを過ぎようとしていますが、ますますご健勝にてご活躍のことと存じます。
日ごろはお力添えを賜り、心よりお礼申し上げます。 - 残暑が続きますが、暦の上ではもう秋です。〇〇様にはお変わりなくお過ごしのこととお喜び申し上げます。
いつもご支援を賜りましてまことにありがとうございます。
などですね。
「オリンピック」を使ってみましょう!
口語調なら、以下のようにオリンピックを絡めても問題ありません。
- オリンピック選手の熱い戦いに胸躍る今日この頃…
- オリンピックから目が離せない2021年の夏…
- 競技の暑さが拍車をかける今年の夏…
などが考え付きますね。
もっとオリンピックに詳しいとおっしゃるなら、「○○選手に釘付け」なんて表現もあなたらしくて良いですよね。
わたしでしたら、
「新競技のスケートボードに大興奮!」
などと書きたいところです。競技の様子をテレビで見ましたが、華麗なテクニックに惚れ惚れいたしました。
まとめ
- 時候の挨拶について再確認!
- 時候の挨拶 「漢語調」の例
- オリンピックを挨拶にしても大丈夫!
- 「口語調」の例
- 「オリンピック」を使ってみた!
時候の挨拶というと、堅苦しいものというイメージがありますよね。ですから、普通と違う言葉を使うと「奇をてらう」ような気がしてしまいがちです。
でも、時候の挨拶の本来の意味に立ち返ってみましょう。
大きな要素は二つ。それは、
- 季節感をだすこと
- 相手を気遣うこと
これらを押さえているのでしたら、一見変わった挨拶でもむしろあなたらしさを演出してくれます。
型通りの挨拶で外さない、というのも大事ですが、「あなた」を前面に出すことも大切です。